豪商が整備した私設上水道
諸戸水道貯水池遺構は、飲料水に不自由していた桑名町のため、初代諸戸清六が独力で敷設した上水道の施設である。1904年に東方丘陵の地下水を蓄える貯水池として建設され、軍用水道を除く近代上水道では全国7番目とされる。水は共用栓55か所と消火栓24か所を通じて無償で供給された。
煉瓦を内張りした二槽式
貯水池は東西約13.4メートル、南北約23.2メートル、深さ約3.6メートルの長方形である。側壁と底面はコンクリート造、内壁は煉瓦積で、中央の仕切壁により二槽へ分けられている。各槽には煉瓦造の導水壁が2枚ずつあり、配管、バルブ、分水枡なども残る。容量925立方メートルという旧ページの値は、今回確認した公式資料にないため掲載しない。
県指定史跡と現地案内
水道施設は1924年に桑名町へ寄付され、1929年まで使用された。かつて貯水池を覆った木造上屋は1950年頃までに撤去されたが、貯水池本体は良好に残り、2008年3月19日に図面とともに三重県指定史跡となった。桑名市観光サイトでは旧跡として案内され、「桑名高校口」バス停から徒歩約4分とされる。
諸戸水道貯水池遺構を理解するための要点
本ページでは、諸戸水道貯水池遺構を三重県・桑名市の貯水池遺構として記録しています。以下は掲載資料から確認できる基本情報です。
- 記録上の所在地
- 三重県桑名市大字東方字上之越1514
- 施設種別
- 貯水池遺構
- 年代・供用状況
- 1904年(明治37年)建設
- 構造・形式
- コンクリート造側壁・煉瓦積内壁の二槽式貯水池、東西約13.4メートル・南北約23.2メートル・深さ約3.6メートル
- 文化財等
- 三重県指定史跡(附・図面、2008年3月19日指定)
水道システムの中での役割
ダム・貯水施設は、水道用水を蓄えて季節や時間帯による需要変動に備え、安定した取水・配水を支えます。立地や容量から、給水区域との関係を読み取れます。 この一般的な役割と、上記の調査本文に記載したこの施設固有の歴史・構造を分けてご覧ください。
見学・現地確認について
掲載上の見学情報は「桑名市観光サイト掲載の旧跡・歴史スポット。「桑名高校口」バス停から徒歩約4分。現地の案内と立入範囲に従う」です。現況や公開条件は変更されることがあります。訪問前に管理者や自治体の最新案内を確認し、水道施設の管理区域や私有地には立ち入らないでください。
掲載内容はページ末尾の出典・参考資料4件を基に整理しています。資料間で表記が異なる場合は、自治体・管理者の案内を優先してください。
年代・出典の扱いと現役施設を確認するときの注意はアーカイブの読み方・見学ガイドにまとめています。