福山市最初の近代水道を支えた配水池
旧佐波浄水場は1923年1月に着工し、1925年9月に竣工、同年11月15日に福山市の近代水道として給水を開始した。熊野町渓谷の貯水池から自然流下で原水を導き、佐波町城山の浄水場で処理した水を旧市街へ送った。
幅15.2メートル・長さ27.3メートルの2池
配水池は幅15.2メートル、長さ27.3メートル、深さ3.8メートルの池を2つ備える。ろ過後の水を一時的に蓄え、当時の約8時間分の浄水を確保する役割を持った。
コンクリートとイギリス積煉瓦
池底は粘土を敷き均した上にコンクリートを設け、側壁はコンクリート表面を煉瓦で覆う。煉瓦は長手と小口の列を交互に積むイギリス積で、内部には水が停滞しないよう導流壁も設けられている。
覆土で温度変化と汚染を防ぐ
配水池の上部は土で覆って芝生を張り、外気温による水温変化を抑えるとともに外部からの汚染を防いだ。換気孔も設けられ、衛生的に浄水を貯留する工夫が盛り込まれている。
1977年休止・1989年廃止
旧佐波浄水場は老朽化により1977年に休止し、1989年に廃止された。配水池、浄水井上屋、門は建設当時の姿を残し、2013年3月29日に国登録有形文化財となった。
佐波城山公園として保存・公開
跡地は2011~2013年度に整備され、2014年3月31日に佐波城山公園として開園した。文化財3施設は公園内から鑑賞できる。2025年の水道通水100周年には12年ぶりに内部を含む施設見学会が行われたが、内部公開は常設ではない。
Deep research
福山市の旧佐波浄水場資料と通水100周年資料を照合し、1925年創設水道での配水池の役割、2池の寸法、煉瓦構造、自然流下、廃止、文化財登録、佐波城山公園での現在の公開状況まで整理しました。
最終確認:2026年9月5日
施設データを詳しく見る
- 竣工
- 1925年9月30日
- 給水開始
- 1925年11月15日
- 配水池
- 2池
- 1池寸法
- 15.2m×27.3m×深さ3.8m
- 旧浄水場最大給水量
- 6,250立方メートル/日
- 文化財
- 国登録有形文化財
2013年3月29日登録
熊野町の水源から旧福山市街までの創設水道の流れ
- 1
熊野町渓谷の貯水池で水源確保
福山創設水道では熊野町渓谷に築造した貯水池を水源としました。
- 2
自然流下で佐波へ導水
高低差を利用し、原水を佐波町城山の浄水場へ送りました。
- 3
ろ過池で浄水
4池のろ過池で原水をろ過し、浄水井へ集めました。
- 4
浄水井から配水池へ
ろ過した水を浄水井上屋の下にある浄水井から配水池へ送ります。
- 5
2池に一時貯留
幅15.2m、長さ27.3m、深さ3.8mの2池で当時約8時間分の浄水を貯留しました。
- 6
旧福山市街へ自然流下
配水池から市街地へ重力を利用して水道水を供給しました。
旧佐波浄水場配水池の保存・活用年表
旧佐波浄水場着工
福山市初の近代水道建設が本格化しました。
旧佐波浄水場竣工
配水池、ろ過池、浄水井などの創設水道施設が完成しました。
給水開始
福山市の近代水道が通水し、市街地へ給水を始めました。
旧佐波浄水場休止
老朽化と水道施設再編により浄水場としての運転を休止しました。
旧佐波浄水場廃止
水道施設としての役割を終えました。
国登録有形文化財
配水池、浄水井上屋、門の3施設が登録されました。
佐波城山公園開園
跡地を公園として整備し、文化財の外観を一般に公開しました。
水道通水100周年
12年ぶりの旧佐波浄水場施設見学会が実施されました。
見学・アクセス情報
旧佐波浄水場跡地は佐波城山公園として一般公開され、配水池・浄水井上屋・門の外観を見学できます。配水池内部は常設公開ではありません。
- 公園
- 一般公開
- 入場料
- 無料
- 見学できるもの
- 配水池・浄水井上屋・門の外観
- 配水池内部
- 通常非公開
- 特別公開
- 見学会実施例あり
- 所在地
- 佐波城山公園・佐波町202番7
2025年に100周年記念見学会
見学目的でも門・柵・管理区域を越えず、管理者が案内する公開条件と指定経路に従ってください。
保存・公開状況
2026年確認
旧浄水場廃止後、配水池・浄水井上屋・門を文化財として保存し、跡地を公園化して近代水道史を伝えています。
- 現存文化財
- 配水池・浄水井上屋・門
- 文化財登録
- 2013年3月29日
- 公園開園
- 2014年3月31日
- 外観見学
- 可能
- 内部見学
- 特別公開時のみ
公園の通常利用と文化財内部の公開条件は異なります。内部見学はその都度の公式案内を確認してください。
よくある質問
旧佐波浄水場はいつ給水を始めましたか?
1925年11月15日です。
配水池はいくつありますか?
幅15.2m、長さ27.3m、深さ3.8mの池が2つあります。
煉瓦はどのように積まれていますか?
長手と小口の列を交互に積むイギリス積です。
現在も浄水場として使っていますか?
いいえ。1977年に休止し、1989年に廃止されました。
見学できますか?
佐波城山公園から文化財の外観を見学できます。内部は通常非公開で、特別見学会時のみ公開されます。
福山市旧佐波浄水場配水池を理解するための要点
本ページでは、福山市旧佐波浄水場配水池を広島県・福山市の配水池として記録しています。以下は掲載資料から確認できる基本情報です。
- 記録上の所在地
- 広島県福山市佐波町202番7(佐波城山公園)
- 施設種別
- 配水池
- 年代・供用状況
- 1923年1月着工、1925年9月30日竣工、1925年11月15日給水開始、1989年浄水場廃止
- 構造・形式
- 地下配水池2池・コンクリート造側壁をイギリス積煉瓦で被覆・上部覆土
- 公表された配水能力・容量等
- 幅15.2m×長さ27.3m×深さ3.8mの2池。当時約8時間分の浄水を貯留
- 文化財等
- 国登録有形文化財(建造物、2013年3月29日登録)
施設の機能と地域での役割
配水・給水施設は、水を一時的に蓄え、需要や水圧を調整しながら地域へ届ける役割を担います。用途、対象区域、構造は施設ごとの資料で確認してください。 この一般的な役割と、上記の調査本文に記載したこの施設固有の歴史・構造を分けてご覧ください。
見学・現地確認について
掲載上の見学情報は「佐波城山公園は一般公開。配水池・浄水井上屋・門の外観を見学できる。配水池内部は常設公開ではなく、特別見学会等の案内がある場合に条件へ従う」です。公開日、受付方法、見学可能範囲は変更されることがあります。訪問前に管理者や自治体の最新案内を確認し、現地では指定された見学経路に従ってください。
掲載内容はページ末尾の出典・参考資料3件を基に整理しています。資料間で表記が異なる場合は、自治体・管理者の案内を優先してください。
所在地マップ
広島県福山市佐波町202番7(佐波城山公園)
地図は公開住所をもとに検索表示しています。施設の管理区域には立ち入らないでください。
地図検索:公開住所による地図検索 ↗年代・出典の扱いと現役施設を確認するときの注意はアーカイブの読み方・見学ガイドにまとめています。