福岡市創設水道を支えた最初の専用ダム
曲渕ダムは、福岡市が最初の近代水道を整備するため1916年に着工し、1923年に竣工した市初の上水専用ダムである。室見川上流の水を蓄え、同年に始まった市営水道の原水を確保した。昭和6年から9年には拡張工事が行われ、有効貯水量をほぼ倍増させた。漏水防止にセメントガンを用いた施工は、福岡市の文化財解説で国内初の試みとされる。
御影石で覆った重力式コンクリート堤体
堤体は重力式コンクリート造で、外面を御影石の練石積みとする。堰堤高45.0メートル、堤頂長161メートル、総貯水量260万トンで、現行の市資料に示される有効貯水容量は2,368,000立方メートル。現在も福岡市の水源として使われる一方、創設期と拡張期の水道技術を伝える施設として2009年3月に市指定有形文化財となった。
開放された堤頂とダムパーク
福岡市の文化財解説は堤頂が開放され、堤体前面が公園として利用されていると案内する。早良区の現行観光案内でも曲渕ダムパークを公開スポットとして掲載し、駐車場とトイレがある。監査廊、取水設備、操作設備は見学自由な区域ではないため、現地の柵や標識に従い、開放された堤頂と公園から確認する。
曲渕水源地水道施設(曲渕ダム)を理解するための要点
本ページでは、曲渕水源地水道施設(曲渕ダム)を福岡県・福岡市のダムとして記録しています。以下は掲載資料から確認できる基本情報です。
- 記録上の所在地
- 福岡県福岡市早良区大字曲渕
- 施設種別
- ダム
- 年代・供用状況
- 1916年(大正5年)着工、1923年(大正12年)竣工
- 構造・形式
- 重力式コンクリート造、外面御影石練石積み、堰堤高45.0メートル・堤頂長161メートル
- 能力・容量
- 総貯水量260万トン、有効貯水容量2,368,000立方メートル
- 文化財等
- 福岡市指定有形文化財(建造物、2009年3月指定)・近代水道百選
水道システムの中での役割
ダム・貯水施設は、水道用水を蓄えて季節や時間帯による需要変動に備え、安定した取水・配水を支えます。立地や容量から、給水区域との関係を読み取れます。 この一般的な役割と、上記の調査本文に記載したこの施設固有の歴史・構造を分けてご覧ください。
見学・現地確認について
掲載上の見学情報は「堤頂は開放され、堤体前面の曲渕ダムパークからも外観見学可。公園には駐車場とトイレがある。監査廊や取水・操作設備など水道管理区域への立入りはできない」です。公開日、受付方法、見学可能範囲は変更されることがあります。訪問前に管理者や自治体の最新案内を確認し、現地では指定された見学経路に従ってください。
掲載内容はページ末尾の出典・参考資料3件を基に整理しています。資料間で表記が異なる場合は、自治体・管理者の案内を優先してください。
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年代・出典の扱いと現役施設を確認するときの注意はアーカイブの読み方・見学ガイドにまとめています。