配水塔文化財指定国登録有形文化財(建造物、2003年3月18日登録)

旧朝日町浄水場配水塔

1923年完成、6本の鉄脚と八角錐屋根を残す高砂市創設水道の配水塔

1923年10月25日に完成し、1924年1月1日の給水開始から1966年7月8日の朝日町浄水場廃止まで高砂町への配水を担った鋼製配水塔。リベット接合の6本の鉄脚が直径6.0メートル・水深8.8メートル・容量200立方メートルの円筒形水槽を支える。官営八幡製鉄所製の鋼材を使い、川崎造船所が組立加工した。2003年3月18日に国登録有形文化財となり、現在は高砂市文化会館駐車場のシンボルとして保存される。

年代・現況1923年10月25日完成、1924年1月1日給水開始、1966年7月8日朝日町浄水場廃止・配水塔引退
所在地高砂市
構造・形式鉄骨造。リベット接合の6本の鉄脚が円筒形鋼製水槽を支持し、上部に棟飾付き八角錐屋根を載せる。水槽直径6.0メートル、水深8.8メートル
見学高砂市文化会館駐車場に現存し、外観は確認…

高砂町初の上水道を支えた配水塔

旧朝日町浄水場配水塔は、高砂市高砂町朝日町1丁目2番1号に現存する。旧加古郡高砂町が初めて上水道を敷設した際、朝日町浄水場から町へ水を送るために建設され、1923年10月25日に完成した。高砂町の水道給水は1924年1月1日に始まった。

加古川の水を沈殿・緩速ろ過して配水

高砂市水道事業100周年記念誌では、創設第2期工事の朝日町浄水場に取水井1井、沈殿池2池、緩速ろ過池2池、浄水池1池、送水井1井、取水・送水ポンプ、配水塔1塔を整備したと記録している。沈殿池は資料記載有効容量1,782立方メートル、緩速ろ過池はろ過面積413平方メートル、浄水池は有効容量1,400立方メートルだった。

200立方メートルの水槽から町へ送水

配水塔の水槽は直径6.0メートル、水深8.8メートル、容量200立方メートル。浄水場で処理した水を送水ポンプで高所の水槽へ送り、水頭を利用して高砂町の配水管へ送る役割を担った。創設時の配水管は口径50~300ミリメートル、延長12,246メートルと記録されている。

6本の鉄脚と八角錐屋根

文化庁は、リベット接合の6本の鉄脚が円筒形水槽を支え、上部に棟飾付きの八角錐屋根をかけた構造と説明している。鋼材は官営八幡製鉄所製、組立加工は川崎造船所で、日本初期の鉄骨造配水塔の好例と評価されている。

技術諸元の高さは26メートル

高砂市水道事業100周年記念誌と文化遺産オンラインは高さ26メートルとしている。一方、高砂市の現在の文化施設案内では文化会館の目印として「高さ約33メートル」と紹介されている。公式資料間で数値が異なるため、本ページでは文化財・水道技術資料の26メートルを技術諸元として採用し、約33メートルという現行案内も差異として明記する。

1966年に現役引退、住民の要望で保存

給水量の増加などに伴い、朝日町浄水場は1966年7月8日に廃止され、浄水場機能は米田水源地へ移った。配水塔も現役を退いたが、地元住民から保存を求める強い要望があり、高砂市水道事業創設の記念物として残された。

2003年に国登録有形文化財

旧朝日町浄水場配水塔は2003年3月18日に国登録有形文化財となった。文化庁の文化遺産オンラインでは、鉄骨造、高さ26メートル、1923年建設、所有者は高砂市と登録されている。高砂市の現行文化財一覧でも国登録有形文化財として掲載されている。

現在は文化会館のシンボル

現在、配水塔は高砂市文化会館駐車場に立ち、文化会館への交通の目印や高砂市水道敷設のシンボルとして保存されている。高砂市文化財保存活用地域計画では、整備後に公開活用している文化財建造物の一つとして挙げられている。ただし、塔内部や水槽内部の常設公開時間・入場方法を示す現行公式案内は確認できないため、外観見学と内部公開を区別する必要がある。

Deep research

高砂市水道事業100周年記念誌、文化庁の文化遺産オンライン、高砂市の文化財・文化施設資料を照合し、1923年完成、1924年給水開始、創設浄水場の取水・沈殿・緩速ろ過、容量200立方メートルの配水塔、6本のリベット接合鉄脚、1966年の引退、住民要望による保存、2003年の国登録有形文化財登録、現在の公開活用まで整理しました。高さは公式資料間で26メートルと約33メートルが併存するため、差異を明記しています。

最終確認:2026年10月3日

施設データを詳しく見る

完成
1923年10月25日
給水開始
1924年1月1日
技術諸元の高さ
26メートル

100周年記念誌・文化庁

水槽直径
6.0メートル
水深
8.8メートル
容量
200立方メートル
現役引退
1966年7月8日
文化財登録
2003年3月18日

加古川の水から朝日町浄水場・配水塔を経て高砂町へ届いた創設水道の流れ

  1. 1

    加古川の水を利用

    旧朝日町浄水場は加古川の水を利用し、高砂町へ上水道を供給するために整備されました。

  2. 2

    取水井で水を取り入れる

    創設第2期工事では、煉瓦造・直径3.64メートル・深さ2.86メートルの取水井1井を設けました。

  3. 3

    沈殿池2池で沈殿処理

    コンクリート造の沈殿池2池で濁りを沈めました。100周年記念誌の表では有効容量1,782立方メートルと記録されています。

  4. 4

    緩速ろ過池2池でろ過

    ろ過面積413平方メートル、ろ過速度2.42メートル/日の緩速ろ過池2池で水を処理しました。

  5. 5

    浄水池・送水井から配水塔へ

    有効容量1,400立方メートルの浄水池と送水井を経て、送水ポンプで配水塔へ水を上げました。

  6. 6

    200立方メートル水槽から高砂町へ

    高さのある配水塔に蓄えた水を水頭で配水管へ送り、創設時は延長12,246メートルの配水管網で町へ給水しました。

旧朝日町浄水場配水塔の建設・引退・保存年表

  1. 配水塔完成

    高砂町創設水道の朝日町浄水場配水塔として完成しました。

  2. 水道給水開始

    朝日町浄水場から高砂町への本格給水が始まりました。

  3. 朝日町浄水場廃止

    給水量増加などに対応するため浄水場機能が米田水源地へ移り、配水塔も現役を退きました。

  4. 住民要望により保存

    地元住民から保存を求める強い要望があり、高砂市水道事業創設の記念物として残されました。

  5. 国登録有形文化財に登録

    日本初期の鉄骨造配水塔を伝える建造物として登録有形文化財となりました。

  6. 史跡等石柱を設置

    高砂市が旧朝日町浄水場配水塔の歴史と諸元を紹介する石柱を設置しました。

  7. 水道事業100周年で歴史を再紹介

    高砂市水道事業100周年記念誌や水フェスタで配水塔の歴史・設計図面が紹介されました。

  8. 文化会館のシンボルとして保存継続

    高砂市の現行施設・文化財案内で、文化会館駐車場に残る登録有形文化財として確認できます。

見学・アクセス情報

旧朝日町浄水場配水塔は高砂市文化会館駐車場に現存し、外観を確認できます。高砂市の文化財保存活用地域計画では公開活用している文化財建造物として扱われますが、塔内部・水槽内部の常設公開方法は確認できません。

所在地
高砂市高砂町朝日町1丁目2番1号
現況
高砂市文化会館駐車場に保存
外観
文化会館の目印・シンボルとして確認可能
塔内部
常設公開案内を確認できない
文化財
国登録有形文化財
管理者
高砂市
最寄り
山陽電鉄 高砂駅周辺

見学目的でも門・柵・管理区域を越えず、管理者が案内する公開条件と指定経路に従ってください。

現在は飲用水施設ではなく水道遺産

2026年確認

旧朝日町浄水場配水塔は1966年に水道施設としての役割を終え、現在は文化財・水道事業創設の記念物として保存されています。現在の高砂市水道の水質値を、この配水塔へ直接帰属させません。

当初用途
浄水を高所へ貯留し高砂町へ配水
現役終了
1966年7月8日
現在の用途
文化財・水道創設記念物
現行飲用水質
この配水塔には帰属させない
保存場所
高砂市文化会館駐車場

現在の飲用水質は高砂市の現役水道施設・配水系統に対する最新公表資料を確認してください。

よくある質問

旧朝日町浄水場配水塔はいつ完成しましたか?

1923年10月25日に完成し、1924年1月1日に高砂町の水道給水が始まりました。

高さは26メートルですか、33メートルですか?

高砂市水道事業100周年記念誌と文化庁は26メートルとしています。一方、高砂市文化施設案内は「約33メートル」と紹介しています。技術諸元としては26メートルを採用し、公式資料間の差をそのまま明記しています。

容量はどのくらいですか?

水槽は直径6.0メートル、水深8.8メートル、容量200立方メートルです。

どんな構造ですか?

リベット接合の6本の鉄脚が円筒形の鋼製水槽を支え、その上に棟飾付き八角錐屋根を載せています。

誰が製作しましたか?

官営八幡製鉄所製の鋼材を使用し、川崎造船所が組立加工しました。

いつまで水道施設として使われましたか?

朝日町浄水場が1966年7月8日に廃止されるまで使用され、その後は水道事業創設の記念物として保存されました。

文化財ですか?

はい。2003年3月18日に国登録有形文化財となりました。

見学できますか?

高砂市文化会館駐車場に現存し外観を確認できますが、塔内部や水槽内部の常設公開方法を示す現行公式案内は確認できません。

旧朝日町浄水場配水塔を理解するための要点

本ページでは、旧朝日町浄水場配水塔を兵庫県・高砂市の配水塔として記録しています。以下は掲載資料から確認できる基本情報です。

記録上の所在地
兵庫県高砂市高砂町朝日町1丁目2番1号
施設種別
配水塔
年代・供用状況
1923年10月25日完成、1924年1月1日給水開始、1966年7月8日朝日町浄水場廃止・配水塔引退
構造・形式
鉄骨造。リベット接合の6本の鉄脚が円筒形鋼製水槽を支持し、上部に棟飾付き八角錐屋根を載せる。水槽直径6.0メートル、水深8.8メートル
公表された配水能力・容量等
200立方メートル(水槽直径6.0メートル・水深8.8メートル)
文化財等
国登録有形文化財(建造物、2003年3月18日登録)

施設の機能と地域での役割

配水・給水施設は、水を一時的に蓄え、需要や水圧を調整しながら地域へ届ける役割を担います。用途、対象区域、構造は施設ごとの資料で確認してください。 この一般的な役割と、上記の調査本文に記載したこの施設固有の歴史・構造を分けてご覧ください。

見学・現地確認について

掲載上の見学情報は「高砂市文化会館駐車場に現存し、外観は確認できる。高砂市文化財保存活用地域計画では整備後の公開活用施設に挙げられるが、塔内部・水槽内部の常設公開時間や入場方法を示す現行公式案内は確認できない」です。公開日、受付方法、見学可能範囲は変更されることがあります。訪問前に管理者や自治体の最新案内を確認し、現地では指定された見学経路に従ってください。

掲載内容はページ末尾の出典・参考資料7件を基に整理しています。資料間で表記が異なる場合は、自治体・管理者の案内を優先してください。

所在地マップ

兵庫県高砂市高砂町朝日町1丁目2番1号

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関連タグ

#国登録有形文化財#大正期#鉄骨造#鋼製水槽#リベット接合#旧朝日町浄水場#高砂市創設水道#近代水道

年代・出典の扱いと現役施設を確認するときの注意はアーカイブの読み方・見学ガイドにまとめています。