浜松市創設水道の取水・送水拠点
旧常光水源地ポンプ室は1931年、浜松市の創設水道と同時期に常光町の天竜川右岸へ建てられた。工業都市として発展する浜松で安定した上水道を整備するための施設群の一つで、旧住吉浄水場と一体になって機能した。
天竜川から約8キロメートルを圧送
天竜川から取り入れた原水をポンプ室内部のポンプで加圧し、約8キロメートル離れた旧住吉浄水場へ送った。住吉側では着水井、ろ過池、接合井、配水池、直送ポンプ井、ポンプ室を経て市内へ配水しており、常光はその水の流れの起点を担った。
RC造平屋一部2階建・205平方メートル
建物は鉄筋コンクリート造平屋一部2階建、建築面積205平方メートル。桁行14.7メートル、梁間11.8メートルで、寄棟造の鉄板屋根を載せる。実用施設として必要な大空間と機械設備を収める構成である。
アカンサスを用いた装飾
東面入口の円柱上部にはアカンサスを配し、その周囲にも植物文様の漆喰装飾が施されている。昭和初期の水道施設でありながら、公共建築としての象徴性を意識した意匠が残る。
2012年に国登録有形文化財
旧住吉浄水場の6施設とともに2012年2月23日に国登録有形文化財となった。浜松市はこれらを工業都市の近代化と水道史を伝える一連の水道施設文化財として保存している。
現在は3Dモデルでも内部を公開
現地は普段入ることのできない施設だが、浜松市は旧常光水源地ポンプ室の内部を3Dモデル化してオンライン公開している。一般開放を常設している施設ではないため、現地見学は市の案内する対象・日時・許可条件を優先する。
Deep research
浜松市の水道施設文化財資料を基に、1931年創設水道の取水・送水拠点としての役割、約8キロメートルの圧送、建築構造と装飾、2012年の文化財登録、現在の3D公開まで整理しました。
最終確認:2026年9月5日
施設データを詳しく見る
- 建築年
- 1931年
- 旧用途
- 取水・送水ポンプ室
- 送水距離
- 約8キロメートル
- 構造
- RC造平屋一部2階建
- 建築面積
- 205平方メートル
- 文化財登録
- 2012年2月23日
天竜川から旧住吉浄水場までの創設水道の流れ
- 1
天竜川から取水
創設水道では天竜川右岸の常光水源地から原水を取り入れました。
- 2
旧常光水源地ポンプ室へ
取水した水をポンプ室内の機械へ送り、圧送の準備をします。
- 3
ポンプで約8km圧送
原水を約8キロメートル離れた旧住吉浄水場へ送水しました。
- 4
旧住吉浄水場で着水
着水井で水勢を調整し、ろ過池などの浄水工程へ送りました。
- 5
ろ過・貯留
ろ過後は接合井・配水池などを経て市内配水の準備をしました。
- 6
市街地へ給水
直送ポンプ井やポンプ室を通じ、高区・低区の各地域へ給水しました。
旧常光水源地ポンプ室の保存・活用年表
旧常光水源地ポンプ室を建設
浜松市創設水道の取水・送水施設として完成しました。
浜松市創設水道が通水
旧住吉浄水場と一体の水道システムとして市民・産業を支え始めました。
大原浄水場完成
浜松市の水道施設構成が大きく変わり、旧住吉浄水場系の役割縮小につながりました。
旧住吉浄水場が役割終了
創設水道の主要浄水場としての運用を終えました。
国登録有形文化財
旧住吉浄水場の6施設と旧常光水源地ポンプ室が一連の水道遺産として登録されました。
3Dデジタルアーカイブ整備
普段入れない内部をオンラインで確認できる3Dモデルが整備されました。
文化財として現存
中央区常光町に保存され、浜松水道の近代化を伝えています。
見学・アクセス情報
旧常光水源地ポンプ室は常設公開施設ではありません。浜松市は内部3Dモデルを公開し、現地見学は許可制または期間限定公開時に行われます。
- 通常公開
- なし
- 内部
- 3Dモデルでオンライン閲覧可
- 現地見学
- 許可制・期間限定公開時のみ
- 主な対象
- 学校授業・教職員・研修目的等
- 所在地
- 浜松市中央区常光町字矢来773
- 注意
- 通常時に無断で立ち入らない
市の案内条件に従う
見学目的でも門・柵・管理区域を越えず、管理者が案内する公開条件と指定経路に従ってください。
保存・デジタル公開状況
2026年確認
水道施設としての歴史的役割を終えた後も建物を保存し、文化財としての現地保存と3Dデジタルアーカイブを組み合わせています。
- 現存
- 中央区常光町に保存
- 文化財
- 国登録有形文化財
- 登録日
- 2012年2月23日
- 内部公開
- 3Dモデル
- 通常立入
- 不可
現地の公開条件はイベント等で変わるため、浜松市の最新案内を優先してください。
よくある質問
旧常光水源地ポンプ室は何をしていた施設ですか?
天竜川から取水した原水を約8キロメートル離れた旧住吉浄水場へ圧送する施設でした。
いつ建てられましたか?
浜松市創設水道が整備された1931年です。
建物の特徴は何ですか?
RC造平屋一部2階建で、入口のアカンサスなど植物文様の装飾が特徴です。
国登録有形文化財ですか?
はい。2012年2月23日に登録されました。
内部を見られますか?
通常は入れませんが、浜松市が3Dモデルをオンライン公開しています。
浜松市旧常光水源地ポンプ室を理解するための要点
本ページでは、浜松市旧常光水源地ポンプ室を静岡県・浜松市のポンプ室として記録しています。以下は掲載資料から確認できる基本情報です。
- 記録上の所在地
- 静岡県浜松市中央区常光町字矢来773
- 施設種別
- ポンプ室
- 年代・供用状況
- 1931年(昭和6年)建築・創設水道通水、2012年国登録有形文化財
- 構造・形式
- 鉄筋コンクリート造平屋一部2階建・建築面積205平方メートル・寄棟造鉄板葺
- 公表された送水能力等
- 建築面積205平方メートル、桁行14.7メートル・梁間11.8メートル
- 文化財等
- 国登録有形文化財(建造物、2012年2月23日登録)
施設の機能と地域での役割
ポンプ・送水施設は水を移動させる役割を担います。送る水の用途、取水・浄水・配水などの工程との関係は、個別の資料で確認してください。 この一般的な役割と、上記の調査本文に記載したこの施設固有の歴史・構造を分けてご覧ください。
見学・現地確認について
掲載上の見学情報は「通常は一般公開されていない。浜松市は内部を3Dモデルで公開している。現地見学は学校授業・研修等の許可制案内や期間限定公開がある場合に条件へ従う」です。公開日、受付方法、見学可能範囲は変更されることがあります。訪問前に管理者や自治体の最新案内を確認し、現地では指定された見学経路に従ってください。
掲載内容はページ末尾の出典・参考資料3件を基に整理しています。資料間で表記が異なる場合は、自治体・管理者の案内を優先してください。
所在地マップ
静岡県浜松市中央区常光町字矢来773
地図は公開住所をもとに検索表示しています。施設の管理区域には立ち入らないでください。
地図検索:公開住所による地図検索 ↗関連タグ
年代・出典の扱いと現役施設を確認するときの注意はアーカイブの読み方・見学ガイドにまとめています。