配水場見学可近代水道百選土木学会選奨土木遺産近代化産業遺産群

函館市元町配水場

日本最古の現役配水池を含む函館水道創設期の配水拠点

1889年完成の中区配水池と1896年完成の高区配水池を現役使用する函館水道創設期の配水場。中区4,743立方メートル、高区2,765立方メートルを貯留し、函館山周辺の市民約1万人へ水を届ける。場内は季節公開されている。

年代・現況中区配水池1889年完成、高区配水池1896年完成
所在地函館市
構造・形式中区・高区とも鉄筋コンクリート造・有蓋、各1面2池
見学4月第3土曜日~8月31日は9:00~1…

函館水道創設時から続く現役配水場

元町配水場は函館市元町1-4にあり、1889年完成の中区配水池と1896年完成の高区配水池を備える。函館市は中区配水池を、函館水道創設時に建設され、現在も役割を果たしている日本最古の配水池と案内している。元町配水場の敷地面積は約6.4ヘクタールで、配水池の水は函館山周辺の市民約1万人に利用されている。

中区4,743立方メートル・高区2,765立方メートル

函館市の令和6年度事業概要では、中区・高区とも鉄筋コンクリート造・有蓋の1面2池として整理されている。中区配水池は1池あたり幅22.12メートル、長さ30.82メートル、水深3.48メートルで、有効容量は2池合計4,743立方メートル。高区配水池は幅21.06メートル、長さ27.89メートル、水深3.33メートルで、有効容量は2池合計2,765立方メートルである。

赤川高区浄水場から元町系送水管で送水

令和6年度事業概要の送水管一覧では、元町系送水管の布設区間を「赤川高区浄水場-元町配水場」としている。函館地区の水質検査計画でも、赤川高区浄水場と元町配水場を結ぶ元町系送水管が系統図に示されている。赤川高区浄水場は亀田川を水源とする系統で、処理された水が元町配水場を経て函館山周辺へ配水される。

創設時は亀田川から約8.6キロメートルを送水

函館水道は1888年に着工し、1889年に完成した。創設時は亀田川表流水を水源とし、沈でん池から直径313ミリメートルの送水管8,639メートルで元町配水池へ送り、市街地へ配水した。当時の元町配水池は1面1池、容量4,386立方メートルと記録されており、現在の中区配水池の構成・容量とは異なる。

有蓋化と改造年の資料表記

函館市の現行施設案内は、建設当初は中区・高区とも無蓋で、1923年に水の汚染と凍結を防ぐため鉄筋コンクリート製の蓋と中間壁を設けて2池にしたと説明している。一方、令和6年度事業概要の施設表では改造年度を高区が大正10年度、中区が大正11年度と記載している。公式資料間で年次表記が異なるため、改造年は資料ごとの記載を区別して扱う。

令和8年度も中区・高区で水質を監視

2026年度の函館市水質検査計画では、送配水施設内での水質変動を把握するため、浄水場敷地外にある元町高区配水池と元町中区配水池の双方を検査地点としている。歴史的施設であるだけでなく、現在の水道網を構成する現役施設として継続的に管理されている。

水道遺産としての評価と高区配水池の改修設計

元町配水場は1985年に近代水道百選、2001年度に土木学会選奨土木遺産、2008年度に近代化産業遺産群に位置付けられた。函館市の令和6年度決算資料では、元町高区配水池の改修に向けた実施設計業務を委託したことも確認できる。設計業務の実施を確認できる一方、その資料だけから改修工事の完了時期までは判断しない。

1989年から季節公開・2024年からWeb Card

水道創設100周年を記念して1989年から場内を市民・観光客へ開放している。2026年3月更新の公式案内では、4月第3土曜日から8月31日は9時~18時30分、9月は9時~17時30分、10月1日から11月23日は9時~16時30分。6月から11月は一部区域の開放が制限される。2024年5月からは、構内の案内看板などから施設説明を閲覧できる「元町配水場Web Card」も提供されている。市電「十字街」から徒歩約6分、函館バス「ロープウェイ前」から徒歩約1分と案内されている。

Deep research

函館市の2026年更新施設案内、令和6年度事業概要、令和8年度水質検査計画を照合し、中区・高区2配水池の構造と容量、赤川高区浄水場からの現在の送水系統、創設時の水道経路、函館山周辺約1万人への配水、水質監視、改修設計、季節公開まで整理しました。改造年は公式資料間に表記差があるため、資料ごとの記載を分けています。

最終確認:2026年10月2日

施設データを詳しく見る

中区配水池完成
1889年
高区配水池完成
1896年
中区有効容量
4,743立方メートル
高区有効容量
2,765立方メートル
敷地面積
約6.4ヘクタール
利用者
函館山周辺 約1万人
現在の送水元
赤川高区浄水場

元町系送水管で接続

所在地
函館市元町1-4

亀田川水源から元町配水場・函館山周辺までの水の流れ

  1. 1

    亀田川水源から取水

    函館市の水質資料では、赤川高区浄水場は亀田川を水源とする系統です。

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    赤川高区浄水場で浄水

    亀田川系の原水を赤川高区浄水場で処理します。令和7年度水質検査計画では同浄水場の浄水能力を1日30,000立方メートルとしています。

  3. 3

    元町系送水管で元町配水場へ

    令和6年度事業概要は、元町系送水管の布設区間を「赤川高区浄水場-元町配水場」と記載しています。

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    中区・高区の2配水池に貯留

    中区4,743立方メートル、高区2,765立方メートルの有効容量を持つ配水池で、水を一時的に蓄えます。

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    函館山周辺へ配水

    函館市の現行施設案内では、元町配水場の配水池からの水を函館山周辺の市民約1万人が使用しています。

  6. 6

    中区・高区で水質を監視

    令和8年度水質検査計画では、送配水施設内の水質変動を把握するため、中区・高区の双方を検査地点としています。

元町配水場の整備・公開年表

  1. 函館水道創設工事に着手

    パーマーの計画を基礎として工事が始まり、亀田川から元町配水池まで送水する近代水道が整備されました。

  2. 中区配水池完成・函館水道完成

    中区配水池は函館水道創設時に建設され、函館市が現在も役割を果たす日本最古の配水池と案内しています。

  3. 高区配水池完成

    第1次拡張事業で高区向けの配水設備が加わり、現在の元町配水場を構成する2つの歴史的配水池がそろいました。

  4. 有蓋化・2池化

    現行施設案内は1923年に両池へRC蓋と中間壁を設置したと説明する一方、令和6年度事業概要は改造年度を高区・大正10年度、中区・大正11年度と記載しています。

  5. 近代水道百選

    近代水道を代表する施設として評価されました。

  6. 場内の一般開放を開始

    函館水道創設100周年を記念し、市民・観光客への季節公開が始まりました。

  7. 土木学会選奨土木遺産

    歴史的土木施設として認定されました。

  8. 近代化産業遺産群

    日本の近代化を支えた水道施設群の一つとして位置付けられました。

  9. Web Card開始・高区配水池改修を設計

    5月から施設説明をスマートフォンで見られるWeb Cardを開始。令和6年度には元町高区配水池改修の実施設計業務も行われました。

  10. 中区・高区を水質検査地点として継続監視

    令和8年度水質検査計画でも、両配水池が送配水施設内の水質変動を把握する検査地点に設定されています。

見学・アクセス情報

元町配水場は現役の水道施設ですが、4月第3土曜日から11月23日まで公開区域を見学できます。2026年3月更新の函館市公式案内では季節ごとに終了時刻が異なり、6月から11月は一部区域の開放が制限されます。

4月第3土曜~8月31日
9:00~18:30
9月1日~9月30日
9:00~17:30
10月1日~11月23日
9:00~16:30
6月~11月
一部区域の開放制限あり
市電
「十字街」から徒歩約6分
函館バス
「ロープウェイ前」から徒歩約1分
場内ルール
動物の連れ込み・自動車や自転車の乗り入れ・原則飲食不可
所在地
函館市元町1-4

見学目的でも門・柵・管理区域を越えず、管理者が案内する公開条件と指定経路に従ってください。

令和8年度の元町配水場水質監視

2026年度水質検査計画

函館市は、浄水場施設敷地外の配水池で送配水施設内の水質変動を把握するため、元町中区配水池と元町高区配水池の双方を令和8年度の検査地点に設定しています。

中区配水池
令和8年度の水質検査地点
高区配水池
令和8年度の水質検査地点
検査目的
送配水施設内の水質変動を把握
送水系統
赤川高区浄水場-元町系送水管
最新公表
函館市が令和8年度水質検査結果を公開

測定値は採水時期で変化します。最新値は函館市「水道水の水質」に掲載される令和8年度水質検査結果を確認してください。

よくある質問

元町配水場にはどんな配水池がありますか?

1889年完成の中区配水池と1896年完成の高区配水池があります。どちらも現在の配水施設として使用されています。

中区配水池は日本最古ですか?

函館市は、函館水道創設時に建設され、現在も役割を果たしている日本最古の配水池と案内しています。

容量はどのくらいですか?

有効容量は中区4,743立方メートル、高区2,765立方メートルです。

どこから水が送られてきますか?

令和6年度事業概要では、元町系送水管が赤川高区浄水場と元町配水場を結んでいます。赤川高区浄水場は亀田川を水源とする系統です。

どの地域で使われていますか?

函館市は、元町配水場の配水池からの水を函館山周辺の市民約1万人が使用していると案内しています。

1923年に改造されたのですか?

現行施設案内は1923年にRC蓋と中間壁を設置したとしています。一方、令和6年度事業概要の施設表は高区を大正10年度、中区を大正11年度の改造と記載しているため、本ページでは両方の公式記載を区別しています。

現在も水質検査をしていますか?

はい。令和8年度水質検査計画では、中区・高区の双方が送配水施設内の水質変動を把握する検査地点です。

見学できますか?

はい。4月第3土曜日から11月23日まで公開区域を見学できます。時期により終了時刻が異なり、6月から11月は一部区域の開放制限があります。

Web Cardとは何ですか?

2024年5月から提供されている施設案内で、構内看板のQRコードなどからスマートフォンで元町配水場の説明を閲覧できます。

函館市元町配水場を理解するための要点

本ページでは、函館市元町配水場を北海道・函館市の配水場として記録しています。以下は掲載資料から確認できる基本情報です。

記録上の所在地
北海道函館市元町1-4
施設種別
配水場
年代・供用状況
中区配水池1889年完成、高区配水池1896年完成
構造・形式
中区・高区とも鉄筋コンクリート造・有蓋、各1面2池
公表された配水能力・容量等
中区配水池4,743立方メートル、高区配水池2,765立方メートル
文化財等
近代水道百選・土木学会選奨土木遺産・近代化産業遺産群

施設の機能と地域での役割

配水・給水施設は、水を一時的に蓄え、需要や水圧を調整しながら地域へ届ける役割を担います。用途、対象区域、構造は施設ごとの資料で確認してください。 この一般的な役割と、上記の調査本文に記載したこの施設固有の歴史・構造を分けてご覧ください。

見学・現地確認について

掲載上の見学情報は「4月第3土曜日~8月31日は9:00~18:30、9月は9:00~17:30、10月1日~11月23日は9:00~16:30。6月~11月は一部区域の開放制限あり」です。公開日、受付方法、見学可能範囲は変更されることがあります。訪問前に管理者や自治体の最新案内を確認し、現地では指定された見学経路に従ってください。

掲載内容はページ末尾の出典・参考資料8件を基に整理しています。資料間で表記が異なる場合は、自治体・管理者の案内を優先してください。

所在地マップ

北海道函館市元町1-4

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地図は公開住所をもとに検索表示しています。施設の管理区域には立ち入らないでください。

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関連タグ

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年代・出典の扱いと現役施設を確認するときの注意はアーカイブの読み方・見学ガイドにまとめています。

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